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日本航空は、国を挙げて救済するほど、必要な企業なのでしょうか

JMMなるサイトがあります。
気弱な地上げ屋」 が知らなかっただけで、皆さんはとうにご存知かもしれませんね。
作家の村上龍さんが編集長を務めるメールマガジンです。

友好ブログの美爾依センセイが送ってくれたトラックバックで知ったのですが、とても秀逸な記事が掲載されてましたので、予定を変更してお届けします。

村上龍さんの
日本航空の再建計画が話題になっています。わが国には、もう1つ全日空という航空会社
がありますが、日本航空は、国を挙げて救済するほど、必要な企業なのでしょうか。
との質問に寄稿家が回答する、というシンプルな構成ですが、取るに足りない意見もいくつかございますが、何人かは傾聴に値する意見を述べており、ご紹介します。

美爾依センセイは、"フェアなお人柄" で、迷わず全文掲載してますが、「気弱な地上げ屋」 は、それほどフェアな人間ではないので、適当に "はしょって" 掲載します。
イヤなんですね、ハナシも文章も長いのが (笑)。

まず、登場するのが経済評論家の津田栄さんと言うかた。
勉強不足のせいか、本日初めてこのかたのお名前を拝見しました。


日本航空は1987年に政府出資の特殊法人から完全民営化されましたが、それ以降も、特殊法人が持つ政府依存体質が経営のトップから一般社員まで抜け切れていないため、経営がおかしくなると政府に頼る姿勢が続いています。
この6月も経営陣が助けてほしいということで、政策投資銀行などから1000億円の融資(80%の政府保証付き)を受けるなど、過去10年で3回目の公的支援となっています。

加えて、日本航空の高コスト体質です。一つには、過去に特殊法人であったということからくるのかもしれませんが、労働組合の力が強すぎ、要求が通らなければすぐにストを行うなどして労働者の賃上げなどを容易に認めてきたとことで人件費が上昇していることです。
また、多数の乗客を運べるものの機動性・柔軟性がなく非効率で高コストとなっているジャンボジェット機を多数抱えています。一方で多数の地方の不採算路線で運航していることも経営の足を引っ張ります。それは、日本エアシステムとの合併によるところもあり、政治家や地方自治体の抵抗もあって、簡単に撤退できないためなのですが、それゆえに経営コストがかかりすぎています。

- 中略 -

また、経営能力の欠如です。
特殊法人から民営化したとはいえ、政治・行政の取り決めで新設の地方空港が造られるたびに、政治家や官僚たちの関与を受け、そこが不採算路線と分かりながら飛行機を飛ばしたりしています。
つまり、経営陣には当事者意識の欠落から民間企業として経営するという自覚が薄いといえます。
そして、ナショナルフラッグキャリアとして特権的な意識を持つがゆえに既得権益にしがみつこうとする姿勢なども見られます。
そこには、官僚体質が根強く残っていて、自己責任をあまり意識せず、むしろ要望を聞いてきたから経営が悪化したのだという言い訳をする甘えの構造があるともいえます。
それは、経営陣ばかりでなく、わままな労働組合にも言えます。

こうした状況を踏まえると、簡単に政府支援を行って日本航空を助けても、体質が変わらない限り、一時的な延命策に終わり、時間をおかずに経営問題が再燃します。

今、日本航空は、09年3月末時点で約8000億円の有利子負債を抱え、その返済だけでなく、3300億円に上る年金積み立て不足による年金債務も解消しなければなりません。
その上、高コストとなるジャンボジェット機の償却、機動性・柔軟性のある効率的な中・小型機への機種変更に1兆円近い費用がかかるともいわれ、経営を立て直すのは容易ではありません。
日本航空は、アメリカの破たんしたGMと状況は同じであり、結局公的資金を頼りにしても再建は難しいのではと思います。


次に、山崎元さんのご意見。
山崎さん、"はしょって" ゴメンなさい (笑)。



先ず、就任以来、日本航空を破綻させないという趣旨の発言を繰り返し、今は産業支援機構を利用するスキームによって公的資金を投入しようとしていますが、一民間企業である日本航空を、どうして特別扱いするのかについて理由を説明していないことです。
口先誠司2

民事再生法の利用など、法的な破綻処理は当然選択肢に入っていいはずで、これを最初から除外する理由が不明です。

外国には、路線の運行を維持しながら法的破綻を経て経営を変えて継続しているエアラインもあります。
日本航空の場合も、たとえば民事再生法による手続きを取りながらも、運行を維持しつつ、ビジネスの部分的な売却や、経営の抜本的な改善を行うことは可能ではないでしょうか。
敢えて、政府が介入するとすれば、この際の運行の維持に関するサポート迄が妥当な範囲だと思います。

前原国交相の対応でもう一点拙いのは、会社の再建計画を一蹴するもののその後の再建計画に時間が掛かったり、解体処理を連想させかねない人選のタスクフォースを送り込んだりといった場当たり的な発言や行動で、結果的に日本航空への不安を煽ってしまったことです。
株価も下がりましたし、マイレージを保有する個人まで含めて、日本航空に対して債権を持つ人々の行動に影響を与え、これによって同社の資金繰りが益々苦しくなりました。
情報の効果に対して、些か鈍感すぎるのではないでしょうか。

世界的にエアラインの経営状況は厳しく、破綻した航空会社は少なくありませんが、そのことによって顧客に決定的な不便は生じていません。

全日空と日本航空の2社が存在し両社に競争があることで、全日空の独占的な立場が阻止されるという反独占政策上のメリットは考えられますが、全日空の競争相手は、日本航空のような各種のしがらみを持たないローコストなオペレーションが可能な新規参入航空会社でも構わないでしょうし、外資系の航空会社でも構わないでしょう。

日本航空と日本政府の関わりには、二つのやや特殊な事情があります。
一つには、地方空港が関わる多くの便などについて、国・自治体・政治家などからの「この路線で飛行機を新たに飛ばして欲しい」或いは「路線を、維持して欲しい」といった要望に日本航空が応えてきたことと、日本政策投資銀行が、"完全民営化を避けるため" に、同行が政府系であることが必要であるとの既成事実を作りたかったかのように、日本航空に対して大きな融資残高を持つに至ったことです。

何れも、日本航空を税金を使った特別な救済の対象にする理由には不十分です。

日本航空に関して、イレギュラーな処置を行うことで、悪しき先例を作ることがないようにしたいものです。


山崎さんらしい、抑制の効いたご意見です。
最後にご紹介するのは、杉岡秋美さんという (たぶん) 女性です。
どこかの保険会社に勤務なさっているそうです。
こういう立派な意見を堂々と述べるOLを部下に持つ上司は、大変でしょうね (笑)。



前原国土交通省大臣は、就任直後の発言から日本航空を倒産させる可能性を頭から否定してしまいました。
議論の最初から国家、国家戦略とか国益といった言葉が飛び交っていますので、これらの言葉に思考と行動を絡めとられてしまい、あまり経済合理的な思考をしているとは思えないところがあります。
口先誠司2

問題は、事業の整理と再生をいかにスムースに行うかという法律上の形態なのですが、倒産させないということにとらわれた結果、かえって利害関係に期待をさせてしまい、事態を難しくしてしまいました。

国際競争力維持のために、フラグシップ航空会社が複数必要だという議論はあまり説得力がありません。思い出してみれば、高度成長期は日本の国際線は日本航空一社だけだったわけですし、全日空だけだと問題があるとはおもえません。

国内の競争条件を維持するために、日本航空の破綻を回避させるという議論も、説得力はありません。最近は規制緩和で新規参入の実績もありますし、今後の参入可能性は十分あります。

地方空港の維持にかかわる問題は、過去の地方空港整備の政策が誤りであったにせよ、いまさら元に戻せないという負の遺産の維持コストに関わりますが、日本航空に負担能力が無いのは明らかです。
こと此処に至っては、日本航空は破綻させたほうが、関係者との利害の調整が格段にやりやすくなります。

一旦破綻させたほうが、関係者との利害の調整がやりやすくなるという事情は、年金債務の問題と似たところがあります。民主党にとっては、厄介な過去のしがらみを断ち切る、絶好のチャンスともとらえることができます。

昨年のアメリカのGM破綻のケースも、救済策が散々検討された後、結局破産法の申請というところまで行きました。
そうでもしないかぎり、過去の負の遺産の整理がつかなかったということです。

民主党のマニフェストにも、政策インデックスの中にも、特にフラグシップ2社の維持はあげられていなかったので、前原大臣も「日本航空の倒産も選択肢の一つ」ぐらいに言っておけば、スムースに事がはこんだのではないでしょうか。

ちょっと力みすぎのような気がします。


"気がする" のではなく、力みすぎなんです、アイツ (笑)。

最後に、村上さんがなかなか唸らせるご意見をおっしゃってます。

回答ありがとうございました。
わたしは個人的に、日本航空という会社への政府の支援には強い違和感を持ちます。

理由はいろいろありますが、あまり指摘されないものとして、「大きな会社は潰れない」と若い人たちに刷り込まれるという事実があるような気がします。

起業&チャレンジ精神を持てとか、
安定だけを目指すなとか、
自分にフィットした中小企業があるはずだとか、
若者向けのさまざまなメッセージがありますが、
政府による日本航空の救済は、「どんなに旧態依然としていても大企業のほうがいい」という強いメッセージを発していることになります。

・・・・ご説ごもっとも。

最後に 「気弱な地上げ屋」 から一言。
アメリカ合衆国の優秀な学生は 「大きな会社を創る」 ことを考えます。
それにひきかえ、我が国の 「秀才」 と呼ばれる "子供" たちは、「大きな会社に入社」 することを目標に据えます。

この会社に対する政府の対応次第では、こういった悪しき風潮を増長させることになります。
それだけなら、すぐさま社会への悪影響はありませんが・・・・支持率の急落は、すぐさま政権への悪影響となります。

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