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30万円の報酬で、拘置所へ行く人々

週末恒例の、コラムのご紹介です。
bpnetで、悪名高きSFCG(商工ファンド)のマンガのような倒産劇をリポートしています。
最後まで読んで、大笑いしてください。

伊藤 歩(いとう・あゆみ)氏のコラムです。

伊藤歩:
金融ジャーナリスト。1962年神奈川県生まれ。ノンバンク、外資系銀行など複数の企業で融資、不良債権の回収、金融商品の販売などを経験。サラリーマン時代の実務経験と知識を基に経済専門誌を中心に執筆している。

ここまでくると、もはやマンガである

「松濤の豪邸は妻が代表を務める会社名義で、1カ月当たり1525万円の家賃をSFCGが負担。昨年10月からは3150万円に引き上げ」「昨年8月から大島(健伸)氏の役員報酬を月額2000万円から9700万円に引き上げ、他の役員は一律30万円」「民事再生申し立て前の4カ月間に、約2670億円相当の資産が大島氏の親族企業などへ無償や格安で譲渡」――。

商工ローン大手SFCG(旧商工ファンド)の破産手続き開始決定の記者会見に臨んだ破産管財人である瀬戸英雄弁護士は、「極めて悪質な財産隠し」であるとし、特別背任や詐欺再生の疑いで、大島健伸氏ら旧経営陣の刑事告訴も検討する方針であることを明らかにした。

それにしても、特別背任や詐欺倒産の疑いがかかるリスクが最も高い倒産直前に、これだけのことをやってのける大島氏の腹の座りっぷりは超人的だ。

過去、特別背任の罪に問われた一流企業のエリートは数多い。逮捕・勾留時に小菅の東京拘置所で受ける屈辱的な身体検査で、大抵のエリートは決定的とも言えるほどの精神的ダメージを受けるというのはよく知られた話だ。

たとえ無実であっても、そして後に起訴されるか否か、無罪になるか有罪になるかにかかわらず、逮捕・勾留に対する恐怖は並大抵のものではないのが普通の人間である。大島氏はその恐怖とは無縁の人なのかもしれない。

もっとも、大島氏本人の感性が超人的であるにしても、大島氏の暴走を許したステークホルダーの責任も見逃すべきではない。

まず財産流出の問題である。取りあえず破産管財人が会見で明らかにしたのは民事再生申し立て前4カ月間に関する事柄だが、堂々とプレスリリースを出して行われた、SFCGにとって不利な条件の取引は1つや2つではない。

一昨年12月にMAGねっと(現MAGねっとホールディングス)からT・ZONEキャピタルを買い取った際にはMAGねっと側に10億円の売却益が発生しているし、昨年8月には同じくMAGねっとから不動産事業などを手掛けるイーマックスを58億円で買収しているが、この価格はイーマックスの純資産の1.39倍。MAGねっと側の売却益は5億円だった。いずれも割高な価格での資産取得が疑われる取引である。

昨年9月には、不動産担保融資子会社SF不動産クレジットPGSの株式が、ペガサス・ファンディングなる法人に譲渡されている。プレスリリースには単なる譲渡としか書かれていないが、実際には担保権の実行である。

ペガサス社は証券化コンサルの草分け的な人物が代表を務める会社で、SFCGとは証券化による資金調達などで取引がある、とプレスリリースには書かれている。

ペガサス社がSFCGに対して一体いくらの債権を保有していたのかは不明だが、純資産69億円のこの会社には、不動産担保の優良案件が集められていたと言われ、意図的な資産隠しを疑われる案件の1つだ。

仕上げは昨年12月24日公表のMAGねっとによる自社株の公開買い付けである。買付単価の103円は当時の市場価格の3割以下である。これもグループ会社との債権債務関係をかませる仕組みが織り込まれているが、突き詰めれば市場価格通りなら50億円はするMAGねっと株式を、SFCGはたった14億円でMAGねっとに売ったことになる。

いずれの取引も債権者や株主から異議を唱えて差し止める動きが出た形跡はない。

もう1つは民事再生の申立代理人弁護士の責任である。申し立てを行ったのは、東京青山・青木・狛法律事務所。日本を代表する規模の事務所だが、倒産法の分野で相応の実績がある事務所ではない。

民事再生手続き開始決定から手続き廃止が決まるまでの1カ月間にも、債務者からの回収金が不当に流出した可能性もある。

日栄・商工ファンド対策全国弁護団の弁護士に「あまりにもSFCGの内容を知らなさすぎる」と言わしめた事務所である。

東京地裁は民事再生手続の運用が日本一柔軟と言われ、「極論すれば、申立会社の商業登記簿謄本1通で開始決定までとることができる」(倒産法に詳しい弁護士)。

それはあくまで、最終的に債権者から再生計画案に同意を得られなければ破産が待っている、という抑止力を前提にした話なのだが、SFCGはこの柔軟な運用を逆手に取った。

遂に再生廃止の決定が下りるまで、資産目録を出さずじまい。資産は民事再生の申立時点で既にほとんど何もない状態だったと言われ、もしも申立段階で資産目録が添付されていれば、まず民事再生申し立ては受理されなかったに違いない。
従って、その後1カ月の間に回収金が社外に流出することもなかったはずだ。

民事再生法は255条で詐欺再生に関する規定を設けているが、ここに申立代理人の責任は規定されていない。
公平誠実義務に基づいて、受益者の利益を守る義務は申立代理人にもある、という説はあるものの、法的には原則、詐欺再生となっても申立代理人に責任は及ばない。
ただ、「通常背信的な会社の申し立ては受任しないし、申し立て後の背信的な行為を阻止できるだけの自信がなければ受けるべきではない」(別の倒産法に詳しい弁護士)という。

東京青山・青木・狛は、少なくとも道義的責任は問われてしかるべきだ。

そして最も滑稽なのが、大島氏以外の取締役たちである。わずか30万円という月給で雇われながら、大島氏の言うなりになった揚げ句、刑事責任まで問われる可能性がある。

「恐怖で人を支配する独特の力が大島氏にはあって、ある種のマインドコントロールが働いているから、大島氏を恐れるあまり会社を去ることすらできない」(SFCG元社員)という。

大島氏を取り巻くステークホルダーたちの責任は、決して小さくない。
が、それ以上に払うツケも大きいはずだ。


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tag : ペガサス・ファンディング イーマックス T・ZONEキャピタル 大島健伸 東京青山・青木・狛法律事務所

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